<(後編)セラケアがOPENから1周年を迎えるまで>
いつもありがとうございます。セラケア代表の西拓真です。
写真は1周年の感謝を込めて、ご利用者様に得意の歌を披露した時の写真ございます。セラケアはカラオケも人気のサービスの一つですが、時折、職員の思い付きでゲリラライブが始まるので、ご利用者様にも楽しんでいただけていると勝手に思っております(笑)。
さて、セラケアがOPENから1周年が経ったということで、前編では開業前の苦悩について少しお話をさせていただきましたが、正直、開業までは次々と壁の連続で、まだまだ書き足りないのです。
僕自身、介護施設の開業自体初めてのことでしたし、普通の作業療法士としてしか仕事をしてませんでしたので経営についても全くの無知でした。しかし、資金捻出のためにお高い開業コンサルの利用やデイサービスのFCに加盟することはせず、1から全て独学で開業したのです。
それはもう大変でした。集客のためのマーケティング知識や、営業、経理や労務、介護保険について、土地・建物の知識、施設の設計、ホームページの作成、ITスキルの獲得(後にこれが自分の強みになります)、等々。全てセラケアが1年でここまで成長するのに欠かせないものだったと感じています。いや、まだまだ勉強が足りていないとさえ思っています。
特にITスキルについては、何を隠そう自分の一番苦手な分野だったのです。
今一緒に働いている職員には嘘だと言われると思いますが、昔は兄かずのすけと比べて「機械音痴」とよく言われたものです。
詳しくは書けませんが、身に着けたITスキルを活用して、自作のアプリを多数作成し、リハビリも含む「入浴特化型半日デイサービス」の煩雑なオペレーションを業務効率化することに成功しているのです。
前置きが長くなりましたが、セラケアを開業するのに簡単なことは何一つとして無かったということです。
もし、これを読む人で介護事業の立ち上げを考えている人がいるのであれば、本気で努力することをお勧めします。
これから、多くの介護で悩む人たちを支えていかなければならないのです。介護は人のために尽くす仕事です。
そして、多くの「ありがとう」を言ってもらえる仕事です。
僕は、セラケアを立ち上げて心より良かったと思っています。今ではたくさんの仲間ができました。そして子供に胸を張って言えるのです。
「お父さんは、セラケアのみんなと一緒にお仕事をするのが大好きだよ。」と。
この一年間で、そう思わせてくれた数々のご利用者様との出会いや別れがありました。
<セラケアを成長させてくれたご利用者様のお話①>
セラケアを立ち上げて本当に間もないころ、送迎中に事故を起こしてしまいました。不幸中の幸いで利用者様にケガはなく、事故は起こるものなので仕方ないのですが、立ち上げ早々で、その利用者様も最初の利用日でした。
僕は愕然としました。これから信頼を築いていかなければならないのに、いきなり信頼を損ねることをしてしまったと。「実績は無くても新しいところは利用者さんも嬉しいから」と紹介してくれたケアマネさんの顔に泥を塗った気になり申し訳ない気持ちで一杯になりました。
普通なら、怒って「こんなことなら次回から利用はしない」と言ってくるものだと思っていました。
しかし、利用者様から次回利用の際に「通常通り行きます」と電話があり、何事もなく来てくれたのでした。
それだけではなく、その時のドライバーに温かい言葉までかけてくれました。「私は仕事で専属ドライバーをしていましたので、同じような経験をしたことがあります。運転中に事故は付き物です。あなたは安全運転をしていましたし、あの場所は昔から事故が多いのです。あなたにケガが無くて良かった。あなたが気に病んでいないかだけが心配でした。」
その言葉と器の大きさに、僕は驚きと感激を覚えました。介護が必要な方でも、僕たちからすれば大先輩であり、先生なのだと実感させてもらいました。本当に介護の仕事とは、ご利用者様から学ぶことが多いと痛感しました。
その方は、1年経った今でもなんと一度も休むことなくセラケアを愛用してくれています。
<セラケアを成長させてくれたご利用者様のお話➁>
セラケアは、施設が綺麗なこととリハビリができて露天風呂の様なお風呂に入れるということで、比較的お若いご利用者様が来てくれるのです。その中でも、一番若かったのは40代のご利用者様でした。
その方は、若くして重病を患っており、介護保険の認定が特例でおりた方でした。奥様と一緒にセラケアに来て、「お風呂が最高だし、とてもキレイなところなのでここにします」と利用を決めてくれました。
リハビリにも熱心で、「治ったら子供と一緒にマラソンに出ます!」と言って目標に向かって辛いながらも毎回頑張っていました。
しかし、1~2週間ほど利用した後に自宅で急変し、入院となってしまいました。
その後、病院で息をひきとったそうです。
セラケアの利用が決まる前から、余命は幾ばくも無い状態だったとのことです。
僕と妻で、その方のお通夜に行かせてもらいました。
たくさんの写真が飾られている中に、セラケアでのリハビリの写真がありました。
そこに写っていたのは、余命幾ばくもない方ではなく、「子供とマラソンに出る」と目標を持ってきらきらと輝く人の姿でした。
奥様に、セラケアでお風呂に入っている写真をその時にお渡ししました。奥様は涙ながらに「主人はセラケアのお風呂にはいるのが大好きでした。近くにこんな素敵な施設を作ってくれてありがとう。」と言ってくれました。
僕は、この時、初めてセラケアを作って良かったと実感し涙が溢れました。
セラケアでは、余命先刻を受けてからご利用になる方が少なからずいます。
しかし、そんな方々の最後の光を目に焼き付けることができるのです。
前述した方の様に「元気になって息子とマラソンに出る」、他の方では「死ぬ前に娘に手料理をふるまいたい」「元気になったらセラケアのみんなで焼肉に行こう」など、自分が一番辛いのに、常に家族や友人を気にかける優しい姿です。
確かに介護は大変な仕事です。
ですが、ご本人やそのご家族の生活や想い、辛さを分かち合いながら支えていける。そして本当の意味で「ありがとう」を言ってもらえる。
一般的にに介護業界は大変な位置づけにありますが、僕は確信を持って素晴らしい仕事だと言えます。
まだまだ、ご紹介したい利用者様とのエピソードがありますが、長くなってしまうので、また何かの際に書かせていただきます。
これからも、セラケア一同頑張って参りますので、どうかよろしくお願いします!
■セラケア代表 西拓真(作業療法士)