<入浴特化型デイサービスとは半日で入浴介助を受けて帰宅できるデイサービスのこと>
結論を言えば上記に書いた通りになりますが、デイサービスとは入浴できるのが当たり前だと思っている方も多いと思います。ましてや半日デイサービスというものがあることも一般の方では知らない方が多いのではないでしょうか。
入浴特化型デイサービスの説明をする前に、そもそもデイサービスとは何かというと、一般的には65歳以上の方で、介護保険の認定を受けた方(難病や特定疾患の場合は40歳以上で申請が可能)は「要支援1~2」「要介護1~5」の7段階で認定され、それらの「要介護認定」を受けることで利用が可能になる介護保険サービスの一種です。
デイサービスは正式には「通所介護」と呼び、似た名前のサービスに「デイケア(通所リハビリ)」というものもあります。要は、これらは「通所」とある通り、通いの入浴・排泄・食事・リハビリ(機能訓練)等の支援を受けられる介護施設です。
デイサービスとデイケアの違いを説明すると、結論は「医師が常駐しているのがデイケア、医師が常駐していないのがデイサービス」になります。
一般的には「リハビリがあるのがデイケアで、ないのがデイサービスでしょ?」と捉えがちになりますが、近年では大きく変わり、デイサービスでもリハビリができるのが普通になりました。とは言っても、介護保険上の呼び方ではデイサービスでのリハビリは「機能訓練」と呼び方が変わるのでこれもややこしいところではあります。
こちらも介護保険上の区切りになりますが、医師の指示のもと行うのがリハビリで、医師の指示のないものが機能訓練となるので、その違いが「通所介護」「通所リハビリ」の名前にも反映されているということです。なので結局はどちらもやることは変わらないため、ここではどちらもデイサービスとして説明をさせていただきます。
さて、前置きが長くなりましたが、上記の通り、一般的な「リハビリ」はデイサービスでもできるため、10年程前から全国的に数を増やしたのが「リハビリ特化型デイサービス」です。これらは、午前午後の半日(もしくは一日)で機能訓練を行い、自宅に帰宅できるデイサービスになります。しかし、「リハビリ特化型」と銘打つデイサービスのほとんどは、入浴と食事の提供がないことが多いです。
要介護高齢者の中には、「デイサービスに一日は居たくないけど、心身機能の維持・向上のためにリハビリをしたい」というニーズは多いです。そのため、短時間でリハビリをして帰宅できる半日型の「リハビリ特化型デイサービス」は人気のデイサービスである反面、自宅で入浴ができない方や、家族が必死に介護しながら入浴を実施しており、入浴介護を希望している家庭にとっては無縁となってしまいます。
そこで近年全国的に数を増やしつつあるのが半日で入浴して帰宅できる「入浴特化型デイサービス」です。
その様な施設は介護度の高い方でも入浴できる介護用ユニットバス、特殊浴槽などの入浴設備を複数備えるなど、入浴設備に特徴を持たせていることが多いです。上記の説明でもあった通り、機能訓練はデイサービスでもできるので簡単なリハビリも実施できるということにもなります。食事の提供はないところが多いとは思いますが、飲み物と軽食(おやつ)の提供がある場合がほとんどでしょう。
デイサービスに通うということは、普段は家で生活しているので、食事や排せつなどはある程度できるか、家族が介護しやすい部分にはなると思います。しかし、リハビリと入浴においては専門家が指示をしたとしても自宅で行うのは相当大変なものになります。そのため、入浴特化型のデイサービスは、要介護高齢者とその家族のニーズを満たしやすい新たな形のデイサービスと言えます。
<セラケアの浴室>
そこで弊社のセラケアは「リハビリもできる入浴特化型デイサービス」と銘打っておりますが、その名の通り半日でリハビリと入浴のサービスをご提供して自宅に帰れるということを特徴としております。当然、午前と午後の二部制で、自宅への送迎も行います。写真の通り大浴場と特殊浴も備え、この特殊浴は個浴にも対応します。それでいて屋外の庭園を大きな窓から眺めてゆっくり入浴ができる半露天風呂となっています。
この半露天風呂は筆者がとてもこだわり、設計したものとなります。
前職で作業療法士としてデイケアに務めていた際に、ご利用者様から「趣味の温泉旅行にもう行けない」「露天風呂に入ってみたい」などのお声をいただき、「要介護高齢者の方々に介護保険サービスの中でその様な気分を味わえる施設を開所したい」と思い至ったのがきっかけでした。
祖父が材木屋を経営していたこともあり、祖父の残した土地、木材や庭石を活用して庭師と自分たちで作り上げた自慢の半露天風呂は、入浴しながら眺めていただくだけで「温泉に来たみたい」「旅館のお風呂に入っている様な気持ちになる」と思っていただけることは間違いありません。
「ご利用者様が自ら行きたいと思う」「こんな施設に自分の親や祖父母には通って欲しい」そんなデイサービスを「セラケア」は目指しています。
筆者
■ 株式会社セララボ 介護事業部 「セラケア リハビリ・入浴専門デイサービス」
代表取締役 西 拓真(作業療法士)